エリオット波動には推進波と修正波があることは以前お話ししたと思います。
今回お話しするのは修正波についてです。
前回までの記事はこちら↓
エリオット波動①超基礎編
エリオット波動② インパルス
修正波とは
主にリアクション波として出現する波形です。
修正波の多くはトレンドと逆行しながら動く波なので、複雑な形になって進行していく傾向があります。
その結果、3つの基本波形があります。
その基本波形が、ジグザグ、フラット、トライアングルという形です。その中に拡大型のような変形型や、これらの修正波が複雑に組み合わさった複合修正波があります。
このように修正波の波形は種類が豊富なことから、進行中にどのような波形を形成しているのか、今どの位置にいるのかということが判定できず、今後の予測も困難です。修正波の波形がすべて完了した後に、やっとその形が判定できるというケースがほとんどです。
しかし、形を覚えておくことは非常に大事です。
修正波は大きく分けると、急こう配な修正波と横ばいの修正波に分けられます。
急こう配な修正波は価格修正の要素が強く、横ばいの修正は時間的修正の要素が強い修正だと言えます。
急こう配な修正は比較的推進力が強くあまり複雑でない比較的すっきりした修正であり、波形としてジグザグ型が現れます。
インパルスの2波の位置に、急こう配な修正波として、ジグザグが多く観察されます。
横ばいの修正は横向きに膠着したような修正で、その前のアクション波の終点を一時的に超えてしまうこともあります。
横ばいの修正波として、フラットやトライアングル、そして複合修正波のダブルスリーやトリプルスリーがあげられます。
インパルスの4波は比較的横ばいの修正になりやすいと言われています。
ジグザグとは、
5-3-5という3波動構成の修正波です。
5:推進 3:修正
修正波の中で最も修正のエネルギーの強い波形であり、出現しやすい場所は、インパルスの2波です。
上の図はよくある下落のジグザグの形です。
これが基本型と思ってください。
A波B波C波の中でC波が一番大きい値幅になると言われています。そのためC波終点はA波終点を超える形になります。
フラットとは
3-3-5という3波動構成の修正波です。
5:推進 3:修正
上図が、フラットの基本型です。横ばいの修正波と呼ばれます。
B波はA波の始点近辺まで戻り、C波はA波終点を少し超える程度が基本ですが、
C波がかなり長くなるC波巨大化フラットと呼ばれるものもあります。
C波巨大化フラットは、C波が延長したものです。上図を見てもらえばわかると思いますが、これは横ばいの修正というよりは、急こう配の修正波と考えられると思います。
次に、下図のようにB波終点がA波始点を超え、C波終点がA波終点を超えるということがあります。A<B<C波とどんどん大きい形になるケースがあります。これを拡大型フラットといいます。
実はレギュラーフラットより、拡大型フラットの方が多く出現する可能性が高いです。
さらに、下図のようにB波終点がA波始点を超え、C波終点がA波終点を超えられないランニングフラットになることもあります。
トライアングルとは
3-3-3-3-3-3という5波動構成の修正波です。三角保合いとも呼ばれます。
5:推進 3:修正
波の大きさが徐々に小さくなり三角形のような形になる波形です。
名前の通りですね。
トライアングルが完成すると、トライアングル形成前と同じトレンド方向に進みます。
その波(値幅)の大きさは、トラインアングルの一番大きな波と同程度の大きさになりやすいです。
トライアングルは、A波の終点とC波の終点を結んだトレンドラインと、B波の終点とD波の終点を結んだトレンドラインを引くことでトライアングルの終了を予想することができます。
また、たまにE波がA波の終点とC波の終点を結んだトレンドラインを超えてくる(スローオーバー)ことがあります。
トライアングルは、5波構成の修正波ですが、1波で価格的な終了して、2波以降は時間的な修正となることが多いです。
しかしまれに拡大型トライアングルという、波がどんどん拡大していくトライアングルの形になることもあります。
他にも上値ラインと下値ラインのどちらかが水平になるトライアングルもあります。
複合修正波とは。。。お手上げっ(*’ω’*)ァ
複合修正波は、ジグザグ、フラット、トライアングルなどの修正波が繋がった形の修正波です。
最大3個まで繋がります。
ぇえええ。。。(´;ω;`)
本当に修正波は奥が深く種類も多いですし、難しいですよね。
正直、修正波の形だけでは次の動きを予想するのは至難の業だと思います。
しかし、フィボナッチ&修正波の形から次の波動の動きを予想することは可能だと思います。
何故ならエリオット波動は、ルールやガイドラインがあり、修正波の終点も値幅で考えればそこまで難しくないからです。
下図のように2波であれば、1波の値幅61.8%の修正が目安かつ、1波の始点を割ることはありえません。
4波であれば、3波の値幅38.2%~61.8%の修正が目安かつ、基本的に1波に触れることはありません。
こう考えれば、次はどこでどんな動きをするかって意外と予想しやすいですよね♪
エリオット波動(インパルス)のルール及びガイドラインより
4波は3波終点から38.2%~61.8%の戻しが望ましいです。しかし、1波終点まで戻すことはありません(たまにさきっちょだけ触れることはあります)