今日はエリオット波動のインパルスについてお話していきたいと思います。
エリオット波動の基礎については前回お話ししたので、もし見ていない方は覗いてみてください。
エリオット波動② インパルス
エリオット波動のインパルスはいくつかの「ルール」と「ガイドライン」があります。
★インパルスのルール
① 2波(修正波)は1波(推進波)の始点を超えない
② 3波は推進波(1、3、5)の中で一番値幅が短くならない
③ 4波(修正波)は1波(推進波)の高値を下回らない
★インパルスのガイドライン
① 波の延長(エクステンション)
② 波の均等性
③ オルタネーション
④ チャネリング
⑤ 出来高
⑥ 比例関係
⑦ 修正波の深さ
⑧ 波の個性
※ガイドラインはルールと違い、絶対的なものではないです。
そうなるケースが多いというエリオット波動の習性を示したものです。
①波の延長
1波、3波、5波のいずれかひとつが巨大化しやすいという習性があります。
3波>5波>1波の順に延長しやすいと言われています。
3波が大きく延長した際は、たまに5波が3波終点を超えられない現象、フェイラーが起きることがあります。
フェイラーが起こる=トレンドの転換を意味します。
5波だと思っていた波が、3波を超えられず4波を割ってしまった場合はフェイラー確定と言えますね。
そうしたらすぐエントリーしても良いですし、b波を待って一旦反発するのを狙うのも良いですね。
②波の均等性
1波、3波、5波のうちいずれか2つの波が変化率の点でも時間的長さの点でも同程度になりやすいという習性があります。
延長した波以外のアクション波の2つはお互いに同程度の波になる傾向があります。
同程度にならない場合は、片方がもう片方の0.618倍ないし1.618倍になりやすいと言われています。
③オルタネーション
2波と4波とA波とB波が別の波形になりやすいという習性
修正波には、ジグザグとフラット、トライアングルって形があって、
2波がジグザグなら4波はフラットになりやすくなります。
形は下図のようなもので、A波とB波も同じことが言えます。
④チャネリング
1~5波の各終点が2本の平行線の間に挟まれるように形成されやすいという習性があります。
1波終点と3波終点を結んだトレンドラインと、2波終点と4波終点を結んだトレンドラインが平行になって綺麗なチャネルを形成し、5波終点は1波終点と3波終点を結んだトレンドライン上にほぼ乗る形になります。
しかし、実際は5波がチャネルラインを超えないこともありますし、逆に超えることもあります。
5波がチャネルラインを超えることをスローオーバーと言います。
4波終点がチャネルラインを超える動きをすると、5波のスローオーバーが起こる可能性が高くなります。
⑤出来高
習性局面における出来高の特徴ですが、一般的に修正局面における出来高は時間とともに減る傾向があり、出来高が最低水準となった地点が修正の完了地点となることが多いということです。
また、インパルスの3波と5波の出来高の変化についての特徴ですが、プライマリー級以上の波については、一般的に3波よりも5波の出来高が増加する傾向があります。
プライマリー級というのは波動の期間のことで、基本的に2年と言われています。他にもサイクル級は約10年、インターミディエット級が約6カ月と言われています。ちなみにプライマリー級より短い期間の波動については、一般的に3波に比べて5波は出来高が減少する傾向があると言われています。
⑥比例関係
1波、3波、5波の大きさがお互いに0.618や1.618などのフィボナッチ比率の関係になりやすいという習性があります。
☆3波の大きさの目途は、1波の1.618倍、上は2.618倍、さらに上は4,236倍まであります。
3波延長なら5波は1波と同じ大きさになりやすいです。
☆5波の延長の場合
5波は、(1波+3波の大きさ)×1.618倍になりやすいです。
☆1波の延長の場合
3波と5波の合計の大きさが、1波の0.618倍になりやすいです。
⑦修正波の深さ
インパルスの4波の修正波の深さは、3波の副次波の4波の範囲で、最も一般的には副次波の4波の終点近辺になるというものです。
⑧波の個性
1波~5波、A波~E波の各波ごとに特有な波の修正があります。
こちらについては後日お話しします。
次のエリオット波動の記事です。
エリオット波動 修正波編